債権法の改正

Author: JackDaniel | Posted: 09/02/18 21:14
Category: monolog | Edit | [B]
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この前,弁護士会で行われたあっせん人候補になるための講義を受けてきたのだが,東京弁護士会の鈴木仁志先生が講義をされていた。
ご存じの方も多いと思われるが,「司法占領」で司法改革の行く末のシミュレーション小説を書いた弁護士である。
その鈴木先生が,今月号の自由と正義に論文を書かれていたので,これを読んで一言言いたい。

同論文のタイトルは「民法(債権法)改正の問題点」である。
内容は現在こっそり進行中の「債権法全面改正」についてであり,改正に現役の法曹がほとんど参加していない等ぞっとするような話である。一部の学者(まあ,内田貴先生だが。)の方の意見を偏重した不自然な大改正であるとの意見には,もともと僕は改正自体不必要との立場なので頷きながら読めて大変参考になった。

が,僕はそんなあたりまえの感想を述べたいわけではない。

言いたいのは,この論文の最後に,わざわざ自由と正義の編集委員会が「編集委員会より」というゴシックの注意書きを出して「編集委員会がその論旨の是非を判断して本講を掲載することとしたものではない」などと断っていることである。こんな注意書きは見たことがないし,寄稿論文に日弁連を代表するわけでもない編集委員会が,この意見は公式意見ではないです,なんて警告をするなど不自然極まりない。

思うに,編集委員会(或いは日弁連の機関誌だからして日弁連執行部の中の人?)の偉い人が,「民法改正の議論に弁護士会が確定的に反対という姿勢を見せるのはいかがなものか」みたいな横やりを入れてこんな注意書きがついたのではないだろうか。
そうであるとすると,法曹人口増員や裁判員制度のときと同じく,現在の日弁連の取ろうとしている路線が,多数派の現役弁護士の民法改正反対の意見と異なっており,また,結局現場の僕たちがひどい目に遭うのではないかとの危惧を禁じ得ない。

最近,司法改革がめちゃくちゃに進んで,いろんなところで既存の手続きが崩壊している。しかし,法曹人口増員や裁判員制度などを見るにつけ,少なくとも若い弁護士の視点からはろくな成果を上げていない(むしろみるみる法曹の地位は低下し,法的サービスの質は悪化している)ように思える。
なんでこんなおかしな事になってしまったのか。

陰謀論というのは好きではないが,誰かが意図的に日本の司法をメチャクチャにしようとしているようにも思える今日この頃である。

 

頂いたコメント

1 : JackDaniel : 09/04/09 18:06 ID:???

ちなみに,翌月号には債権法改正賛成派の先生の論文が載っており,注意書きはありませんでした・・・露骨すぎますよね。

2 : 「弁護士のため息」管理人 : 09/03/11 19:26 ID:???

 いつも拝見させて頂いております。
 私のブログに武本夕香子弁護士の意見書を掲載しました。
 日弁連が3月の理事会で決議しようとしている「当面の法曹人口のあり方に関する提言案」に対する反論書です。
 お読み頂いてご賛同頂けますなら、先生にもぜひ賛同者に加わって頂きたくお願い致します。

 

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