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2002/12/29 (日)

2002/12/29 (日)

You,Robot?
 しばらく更新に間が空いてしまいましたが、ネタ切れというわけではありません。年賀状もろくろく書いていない始末で、これでも結構忙しかったりするんですよ。
 まあ、年末ですから、だれでも忙しいですか。

 で、昨日は高校の時の同級生10名弱と飲み会だったのです。

 このコミュニティーでは、多分、僕は外様です(仲のいい友達がいたので呼ばれるが、よく考えてみると飲み会以外では彼らのほとんどとは会わない・・・)。
 でも、それゆえか、いつもは会わない人間にあえて、とても面白いと感じます。

 今回集まったのはソニーの技術者をしている友達の家で、赤ちゃんが生まれたということでお祝いをしにいった&忘年会でした。なお、僕の司法試験合格祝賀の意味もあったようですが。記念の品などもくれて非常にうれしかったですよ。ありがとう。

 ま、それはおいておいて、赤ちゃんってかわいいんだなぁ。と初めて思いましたね。
 まだ数ヶ月(よく子供の年齢のこともわからない)だけど、友達の子供を抱かせてもらったのですよ。まだ首もすわらない子供だったので、なかなか緊張してしまいました。
 でも、5分ぐらいかな、顔を見ながら抱いていると、うーむ、こっちをみているではないですか。かわいい!!ほっぺにさわりたい!!でも、抱っこしているからできません!!
 すっかり顔がゆるんでしまいました。

 そして、その後みんなで飲みに行ったところで、その友達の最近の研究テーマについて話を聞きました。
 彼はアイボの開発グループにいた人間で、今度は(商品化されるのかは知りませんが)、映像によるものの認識システムを開発しているらしいです。楽しそうな仕事ですよね。

 で、認識システム自体を理解するのはなかなか難しいですが、物について、『それ』が何かを認識するためには、『それ』について前提知識を与えておく、というのが旧来の考え方です。
 哲学的にいえば、プラトンの言う、原初的なイデア論のようなものです。
 しかしながら、それではロボットは有限の知識を前提に物事を判断するようになるので、常にいわゆるフレーム問題(枠組みの外にでてしまうと判断ができなくなってしまう問題・・・僕の理解ですが)に突き当たります。
 そこで、最小限の認識の核を作って、自ら学習しつつ世界認識を広げて行くことのできるシステムを作るべきなんだそうです。
 しかし、それは「そもそも人間の認識とはどう行われているか」について知っていないとできない問題ですよね。

 そこで、認識には「クエリア(質感・・・造語かな?)」だとか、「相互作用」だとかが必要なんだ、って話を聞いてました。 いろいろと話をしていたので誤解している部分もあるかもしれませんが、おおむねそれって、子供の成長過程における、認識の発達を考えるのとおなじようなはなしなんですね。

 まず、生まれたばかりの子供がいる。その子は、どうやって母親とほかの人間を区別できるようになるのか。そして、犬について、いろんな色や大きさの犬を『犬』という統合された概念で、どうやって捉えられるようになるのか。それらの前提となる、生まれたときの頭の仕組みを解明する必要があるのです。

 要するに、子供の頭と同じものがロボットとして作れれば、もうその認識システムは完成といって言いわけです。そしてそのシステムは世界を自分で学習しながら、認識を広げて行く・・・



 ただ、そういうロボットは、作りました、といってもすぐに成功かどうか、テストできませんよね。
 すなわち、「そんな学習システムのあるロボットが普通の人間並みの認識能力を持つには、人間同様『育て』なきゃだめじゃん」ということです。
 つまり、人間と同じ認識力を身につけるには、それなりの時間がかかるだろうと。
 とすれば、核となる認識システムをつくったら、それを搭載したロボットを人間のように育ててみることが研究者としては必須なわけです。

 なーるほどね。そうすると、ソニーのロボット担当は自分の作ったやつを家に持ち帰って、育ててみることになるわけだ。









 ・・・・・・・はっ!あの赤ちゃんはロボット?